W124 500Eなどに積まれるM119エンジン
当時は各チューナーがこぞってボアアップモデルを製作していました。
AMGのボアを96.5mmから100mm(正確には99.985mm)、ストロークを85.0mmから94.5mmに増やした6Lモデルが数的には一番多いのですが、同じAMGにもボアを102mmまで広げた6.2Lモデルも存在しました。
こちらはもともと数が少なかった上、耐久性にも問題があったようで生き残っているのは極わずかのようです。
こちらはもともと数が少なかった上、耐久性にも問題があったようで生き残っているのは極わずかのようです。
6Lモデルは、ハグマン、カールソン、レンテック、ブラバスも造っていましたが、今ではこれらも市場に出回ることはほとんどなくなっています。
ちなみに、ブラバスとカールソンはストローク100mmのクランクシャフトを作成して、6.5Lモデルも造ったようですが、残っているかどうかも分かりません。
今、現実的に手に入るかもしれないのは、AMGの6.0L か せいぜい BRABUSの6.0Lでしょうか。
この2つ、どう違うのか気になって調べてみました。
ベースエンジンは、どちらもクローズドデッキの中期モデルを使用、ボアもストロークも同じですが、ピストンはBRABUSがカールシュミット製フルスカート形状のオーソドックスなものなのに対して、AMGはマーレー製のスカート部分の大半を削り落としたスリッパ型を使っています。
重量はノーマル500Eが、706gに対し、BRABUS 646g、AMG 624.9g と高回転型を目指したAMGが一番軽いものを使用しています。
もっともスリッパ型はフルスカート型に比べてサイドノックや必要なピストンクアランス(BRABUS 0.04mm、AMG 0.07~0.08mm)では不利なので、軽いからすべていいとは言えません。
重量はノーマル500Eが、706gに対し、BRABUS 646g、AMG 624.9g と高回転型を目指したAMGが一番軽いものを使用しています。
もっともスリッパ型はフルスカート型に比べてサイドノックや必要なピストンクアランス(BRABUS 0.04mm、AMG 0.07~0.08mm)では不利なので、軽いからすべていいとは言えません。
クランクシャフトはどちらもM117のものを利用しコンロッドもそれに合わせて加工していますが、バランス取りに関してはAMGはそれぞれ単体で、BRABUSはクランク、コンロッド合わせて全体で取っています。
これもどちらが優れているとも言えないようです。
これもどちらが優れているとも言えないようです。
カムシャフトははっきり違っています。
出力を見ると、AMG 381ps/5500rpm 59.2kgm/3750rpm に対し、BRABUS 408ps/5600rpm 61.6kgm/3800rpm ということで、BRABUSのほうがちょっとだけ高回転型にみえますが、実際は逆のようです。
出力を見ると、AMG 381ps/5500rpm 59.2kgm/3750rpm に対し、BRABUS 408ps/5600rpm 61.6kgm/3800rpm ということで、BRABUSのほうがちょっとだけ高回転型にみえますが、実際は逆のようです。
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これはAMG 6.0のカムシャフトですが、AMG自社製でリフト量を変更して高回転を狙ったハイカムになっています。
一方BRABUSは、500Eのエンジン番号6121番まで使われていた「92カム」を鏡面加工して使用していることからトルク重視型だと言えます。
どっちがいいかは好みによるのでしょうが、今となってはどっちだろうが手に入れるチャンスがあったら迷わず買っておく!
それしかないでしょう
それしかないでしょう
By OZW