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ウォーターポンプの比較

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水温が高くなりがちな場合、ウォーターポンプが駄目になっているかファンカップリングの不良が、真っ先に思い浮かびます。
もちろん他にもいろいろな原因が考えられるので、水温管理は一筋縄ではいきませんが、この二つがダメなら確実に水温は上がってしまいます。
ファンカップリングは風量を測ることが出来ますし、熟練のメカさんなら手をかざしただけで、良否を判断出来ますが、ウォーターポンプはなかなか中身を見ることが出来ないので、診断が難しいかもしれません。

ということで、今回はウォーターポンプの純正と社外品をバラして比較してみることにしました。

車種にもよりますが、ウオーターポンプは基本メーカーの社内製であることが多く、OEM品の流通はほぼありません。
したがって、純正品以外は社外品ということになります。



イメージ 1

ウオポンの心臓部分ともいえるインペラーを確認するために、インペラーカバーを外します。
これは純正です。
シールの位置と側面の仕上げ状態をおぼえておいて下さい。
シールの下の合わせ面には挿入時に傷を付けないためだと思うのですが、うっすらオイルが塗られていました。


イメージ 2

こちらは、当社が車種によっては扱っている社外品のウオポンです。
社外品ですが、ドイツの大手メーカー製です。
シールの位置は純正と同じ、合わせ面の仕上げ具合もまあまあです。
ただ、オイルは塗ってありませんでした。



イメージ 3

こちらの社外品は、生産国はドイツではありませんが、メーカーとしては上のものより大手で、そのためむしろ堂々とメーカー名を謳って売られていることが多いものです。
シールの位置が純正とは違いますが、それは特に問題ありません。
問題なのは、接合面が結構ガバガハなのです。
それでシール代わりに接着剤のような粘着性のあるものがたっぷり塗られていました。
結果的に漏れてこなければ別にこれでもよさそうに思えるかもしれませんが、いずれ接着剤が痩せてきたら確実に漏れます。



イメージ 4

純正のインペラーです。
単なる円盤にしか見えませんよね?



イメージ 5

裏側はこうなっています。



イメージ 6

一部当社でも扱っているドイツ製の社外品のインペラーも、ほぼ純正と同じ作りです。



イメージ 7

一方、カバーがガバガバで接着剤みたいのでコーキングしてあった某大手メーカー製の社外品のインペラーは、単純に風車です。



イメージ 8

インペラーとその土台とのクリアランスです。
純正はギリギリまで詰めています。



イメージ 9

ドイツ製社外品。
なんとか許容範囲ですが、やはり純正には及びません。



イメージ 10

風車の社外品は、こんな感じです。
水の中でこんなの回したらキャビテーションですぐに腐蝕してしまいそうです。
それよりも泡まるけで冷却効率は、他のものよりかなり劣ると思われます。


ちなみに、お値段(税別)は、このタイプのウオポンだと純正定価 52,000円 (SJ価格36,000円) くらい。
ドイツ製社外品だとSJ価格で 23,000円くらい。
風車の社外品は、20,000円前後で売っているところが多いようですが、最安値を探してみたら12,000円で売っているところもありましたので、仕入れ値は数千円でしょう。

水温に問題があってウオーターポンプを交換されるのでしたら、やはり純正をお勧めします。

全く同じものが他所のほうが安く売ってるのでしたら分かるのですが、下手したらエンジン壊しちゃうかもしれない安物が安く売ってるだけなのに、それを買っちゃうってのはどうなんでしょう?
もしかしたら、パーツ名もパーツ番号も同じものを使っているので、全部同じものだと思っているひとが多いのかしらん??
パーツはSJから買いましょう(笑)


By OZW



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